サービス連合の平成17年調査資料より、添乗員の年収・収入状況を掲載しています。
派遣添乗員の年収
平均年収:230.3万円
男性:250.7万円
女性:224.4万円
添乗員の年収・収入について
添乗員とは
添乗員とは旅行会社などのツアーに同行し、参加者が安全かつ円滑に旅行できるようにサポートを行う職業です。
いわゆる観光名所などを案内する「観光ガイド」と混同されがちですが、添乗員の本来の仕事は人数のとりまとめや滞在時間などの時間管理、宿泊施設での手続き、その他諸々の雑用など円滑な旅行ができるようにサポートすることです。
基本的な業務に観光地でのガイド業務は含まれてはいませんが、実際にはガイド業務も同時に行うのが通常になっているため、混同されるケースが多いようです。
添乗員になるには
添乗員になるには大きく分けて二つのルートがあります。
1.旅行会社に入社し、添乗員になる。
2.添乗員の派遣会社に入社し、添乗員になる。(現在はほとんどがこちら)
上記の2ルートがありますが、現在ではほとんどの添乗員が2の派遣会社から派遣される形で添乗員になっています。
添乗員を目指すならまずは派遣会社に登録すると良いでしょう。
全国の派遣会社一覧:日本添乗サービス協会
また、添乗員として働くには「旅程管理主任者」という添乗員の資格が必要です。
この資格は添乗員としての様々な業務を行うために必要なもので、この資格を取得してはじめて添乗員として活躍する事ができます。
取得には研修の修了と実務経験が必要ですが、取得自体は容易な部類に入る資格です。
基本的に人手不足業界のため、やる気さえあればなる事自体はそれほど難しくありません。
大変な一面も
12時間以上の長時間勤務や旅先でのトラブルや理不尽なクレームは当たり前の世界で、どんなトラブルにも物怖じしないハートの強さが求められる職業です。
そのため離職率がかなり高く、なかなか続けられる人がいないのが実情だといいます。
日本添乗サービス協会が実施した「添乗業務で嫌な業務」「労働時間」調査を以下に掲載しました。
旅行会社に無理のある工程を組まれた結果、責任の無いはずの添乗員が現場で問い詰められたり、宴会に同席して接待をしたりとなかなかハードな仕事内容が伺えます。
※日本添乗サービスHPより
収入について
派遣添乗員の年収(2004年データ)
年収:230.3万円
男性:250.7万円 女性:224.4万円
【日当データ】
国内(旧主催旅行):9212円
国内(旧手配旅行):9656円
海外(旧主催旅行):12743円
海外(旧手配旅行):13813円
日当は経験を積むほどに上昇する傾向にあります。
【都市別年収データ】
・札幌:190万円
・東京:247.7万円
・名古屋:212.2万円
・大阪:238.5万円
・福岡:191.7万円
やはり、大都市圏ほど収入は高くなる傾向に。
※日本添乗サービスHPより
取り巻く環境は厳しいが‥
給与が低水準であること、福利厚生も不十分なケースが多い事など、金銭面からいえば決して恵まれた職業ではありません。
しかし、これだけ芳しくない条件が揃っていながら、どうして添乗員という職業が廃れていかないのか?
・旅行を通じて人の役に立ったり、感謝されたりと「人」好きな人にはこれ以上無い職業である事。
・毎回、全国各地、全世界に旅行に行けるなど旅行好きにはたまらない職業である事。
など、人が好き、旅行が好きという「ハマる人」にとっては最高の職業であり、一度経験したらなかなか辞める事のできない人が多いといいます。