農林水産省発表の「農業経営統計調査」より農家の年収・収入状況を掲載しています。
農家の年収
水田作:53.8万円
畑作:226.9万円
農家の年収・収入について
農家になるには
農家になる、農業に携わるために必要な学歴や資格はありません。
そのため、やる気さえあれば誰でも農家として働くことが可能です。
ただ、農作物の生産や酪農をするためには相応の用地や資金、知識が欠かせません。
それらの必要条件を満たすために事前に行動を起こす必要があります。
①農業に関する知識の修得
主に2つの方法があります。
1.農業法人や個人の農家で働かせてもらい知識を修得する。
2.農業高校や専門学校、大学の農学部などで専門知識を修得する。
②資金の確保
農業用地の取得やトラクターなど農業機械購入のための資金が必要です。
多くの人は借金やどこかの農業法人で働くなどして資金を用意します。
必要な資金額は生産する農作物などによって様々です。
「いしかわ農業総合支援機構」のデータによると新規就農者の1年目の営農費用は
機械・施設用:平均約655万円
営農資金:220万円
合計875万円が必要になるそうです。
対して、就農者が用意した平均額は538万円で実に337万円が不足しているとのこと。
これらの他に生活資金も必要になるため新規に就農する場合は少なくとも資金として1000万円以上は無いと難しいようです。
また、非農家出身の新規参入者への調査では実に半数程度が「農業だけでの生活は不可」としており、農業への参入の難しさがうかがい知れます。
日本の農業は深刻な衰退期に
平成7年 | 平成17年 | 平成26年 | |
---|---|---|---|
専業農家 | 42.8万戸 | 44.3万戸 | 40.6万戸 |
第1種兼業農家 (農業収入が主) |
49.8万戸 | 30.8万戸 | 19.6万戸 |
第2種兼業農家 (農業収入以外が主) |
172.5万戸 | 121.2万戸 | 81.0万戸 |
合計 | 265.1万戸 | 196.3万戸 | 141.2万戸 |
「農林業センサス」平成7年からのデータ。
専業・兼業を含めて農業に携わる人自体が減少していることがわかります。
中でも兼業農家の減少ぶりは顕著で、日本の農業の難しさが表われている結果といえるでしょう。
収入について
農林水産省発表の「農業経営統計調査」より農家の収入状況を一覧表示しています。
どのような農作物を生産するかによって大きな収入差があります。
特に単価の高い「肥育牛」の高収入ぶりが群を抜いています。
区分 | 平成23年 | 平成24年 | 平成25年 |
---|---|---|---|
水田作 | 50.5万円 | 62.4万円 | 53.8万円 |
畑作 | 230.8万円 | 228.2万円 | 226.9万円 |
野菜作 | 242.3万円 | 261.7万円 | 262万円 |
果樹作 | 170.9万円 | 197.7万円 | 196.1万円 |
花き作 | 248.5万円 | 276.8万円 | 315.8万円 |
酪農 | 656万円 | 664.5万円 | 749.9万円 |
繁殖牛 | 105.5万円 | 140.1万円 | 214.6万円 |
肥育牛 | 384.2万円 | 1105.4万円 | 1117.5万円 |
養豚 | 629万円 | 328.3万円 | 790.7万円 |
採卵養鶏 | 399.5万円 | 119.8万円 | 463.2万円 |
ブロイラー養鶏 | 557.7万円 | 506.4万円 | 661.5万円 |
上記のデータは全国平均値です。
※経費を差し引いた所得金額。
これらのデータは全国平均を採用したものであり、特産地など盛んな地域とそうでない地域では所得に大きな差があります。