国税庁「民間給与実態統計調査」をもとに年収300万円以下の割合を算出しました。
※「民間給与実態統計調査」とは民間企業における年間の給与の実態を表す統計資料。給与所得者(主にサラリーマン)として働いている人のデータです。
ワーキングプアと呼ばれる状態の労働者は全体の中でどのくらいなのでしょうか。
まずは、年収300万円以下の割合の年推移をご覧ください。
平均年収300万円以下の割合 年推移
平均年収300万円以下の割合の年推移です。
1999から2021までを男女、合計別に一覧表示しています。
(合計)平均年収300万円以下の割合 年推移
年 | 年収300万円以下の人数 | 全体の人数 | 年収300万以下の割合 |
---|---|---|---|
2021年 | 1908万62人 | 5269万9013人 | 36.2% |
2020年 | 1978万7641人 | 5244万6000人 | 37.7% |
2019年 | 1983万7466人 | 5255万957人 | 37.7% |
2018年 | 1859万7227人 | 5026万3745人 | 37% |
2017年 | 1866万3375人 | 4945万739人 | 37.7% |
2016年 | 1928万4070人 | 4869万1042人 | 39.6% |
2015年 | 1910万9904人 | 4793万9728人 | 39.9% |
2014年 | 1942万760人 | 4756万2672人 | 40.8% |
2013年 | 1901万9013人 | 4645万4211人 | 40.9% |
2012年 | 1869万6363人 | 4555万6011人 | 41% |
2011年 | 1865万7636人 | 4565万7213人 | 40.9% |
2010年 | 1845万6931人 | 4551万9825人 | 40.5% |
2009年 | 1889万8001人 | 4505万6480人 | 41.9% |
2008年 | 1819万4570人 | 4587万2872人 | 39.7% |
2007年 | 1751万8385人 | 4542万4696人 | 38.6% |
2006年 | 1740万7600人 | 4484万5126人 | 38.8% |
2005年 | 1691万5996人 | 4493万5897人 | 37.6% |
2004年 | 1666万3072人 | 4453万192人 | 37.4% |
2003年 | 1606万7541人 | 4466万1234人 | 36% |
2002年 | 1559万2447人 | 4472万4071人 | 34.9% |
2001年 | 1549万3276人 | 4509万6540人 | 34.4% |
2000年 | 1506万7594人 | 4493万9067人 | 33.5% |
1999年 | 1491万1845人 | 4498万3789人 | 33.1% |
2000年には約33%だった割合が2010年頃に40%を超え、人手不足の影響が顕著になった2017年から減少に転じています。
(男性)平均年収300万円以下の割合 年推移
年 | 年収300万円以下の人数 | 全体の人数 | 年収300万以下の割合 |
---|---|---|---|
2021年 | 633万3439人 | 3060万7948人 | 20.7% |
2020年 | 679万1988人 | 3076万6740人 | 22.1% |
2019年 | 664万161人 | 3032万2855人 | 21.9% |
2018年 | 614万4907人 | 2945万7180人 | 20.9% |
2017年 | 637万2871人 | 2935万6926人 | 21.7% |
2016年 | 663万298人 | 2862万2202人 | 23.2% |
2015年 | 655万355人 | 2831万3613人 | 23.1% |
2014年 | 672万7093人 | 2805万85人 | 24% |
2013年 | 663万8442人 | 2753万5369人 | 24.1% |
2012年 | 663万1304人 | 2726万2168人 | 24.3% |
2011年 | 653万2120人 | 2730万7970人 | 23.9% |
2010年 | 639万4973人 | 2728万6395人 | 23.4% |
2009年 | 680万7748人 | 2719万2588人 | 25% |
2008年 | 619万7306人 | 2781万7534人 | 22.3% |
2007年 | 590万4534人 | 2781万8658人 | 21.2% |
2006年 | 591万6854人 | 2745万2147人 | 21.6% |
2005年 | 564万608人 | 2773万9437人 | 20.3% |
2004年 | 551万7682人 | 2752万2213人 | 20% |
2003年 | 524万8546人 | 2803万3418人 | 18.7% |
2002年 | 500万796人 | 2811万4487人 | 17.8% |
2001年 | 480万6420人 | 2834万2439人 | 17% |
2000年 | 457万5662人 | 2838万8636人 | 16.1% |
1999年 | 442万9879人 | 2838万5569人 | 15.6% |
収入を稼ぎ出すことがより求められる男性。
年収300万円以下は概ね2割程度の割合で推移しています。
(女性)平均年収300万円以下の割合 年推移
年 | 年収300万円以下の人数 | 全体の人数 | 年収300万以下の割合 |
---|---|---|---|
2021年 | 1274万6623人 | 2209万1065人 | 57.7% |
2020年 | 1299万5653人 | 2167万9260人 | 59.9% |
2019年 | 1319万7305人 | 2222万8102人 | 59.4% |
2018年 | 1245万2320人 | 2080万6565人 | 59.8% |
2017年 | 1229万504人 | 2009万3813人 | 61.2% |
2016年 | 1265万3772人 | 2006万8840人 | 63.1% |
2015年 | 1255万9549人 | 1962万6115人 | 64% |
2014年 | 1269万3667人 | 1951万2587人 | 65.1% |
2013年 | 1238万571人 | 1891万8842人 | 65.4% |
2012年 | 1206万5059人 | 1829万3843人 | 66% |
2011年 | 1212万5516人 | 1834万9243人 | 66.1% |
2010年 | 1206万1958人 | 1823万3430人 | 66.2% |
2009年 | 1209万253人 | 1786万3892人 | 67.7% |
2008年 | 1199万7264人 | 1805万5338人 | 66.4% |
2007年 | 1161万3851人 | 1760万6038人 | 66% |
2006年 | 1149万746人 | 1739万2979人 | 66.1% |
2005年 | 1127万5388人 | 1719万6460人 | 65.6% |
2004年 | 1114万5390人 | 1700万7979人 | 65.5% |
2003年 | 1081万8995人 | 1662万7816人 | 65.1% |
2002年 | 1059万1651人 | 1660万9584人 | 63.8% |
2001年 | 1068万6856人 | 1675万4101人 | 63.8% |
2000年 | 1049万1932人 | 1655万431人 | 63.4% |
1999年 | 1048万1966人 | 1659万8220人 | 63.2% |
女性の年収300万円以下は概ね6割程度の割合で推移しています。
女性はパートなど非正規で働く事が多いため、高い割合も自然な数字といえます。
男女別 年収300万円以下のデータ
近年の人手不足の影響で賃金が上昇し、年収300万円以下の割合は減少傾向にあります。
女性の平均が約60%となっていることは問題ではありますが、結婚や子育てによって正規の仕事から離れることが多いため仕方のない側面があります。
1999年の15.6%から2018年の20.9%までで約5%も上昇しており、女性が減少傾向にあるにも関わらず、男性の低所得化は進行し続けています。
一家の大黒柱として家庭を支える男性の年収が300万円以下となると、結婚をすることはかなり難しいでしょう。
事実、年収300万円以下の男性の既婚率は1割以下というデータもあります。
※2013年厚生労働白書 男性の年収が300万円以上になると結婚率は25%を超える。
男性の収入が減少すれば晩婚化・非婚化が進み、その結果として少子化に拍車がかかり、ひいては日本経済の根幹に関わる問題にまで発展しかねません。
同一労働同一賃金の政策が打ち出されていますが、日本の将来のためにも迅速な対応が期待されます。