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政府発表データより、内閣総理大臣の年収データを掲載しています。
総理大臣の年収・給料
総理大臣の給与は「特別職の職員の給与に関する法律」によって規定されています。
収入の内訳
内閣総理大臣の年収は総額で4031.4万円。
月収:201万円、地域手当:40.2万円、ボーナス・賞与12月:560万円、6月:577万円という内訳になっています。
地域手当:40.2万円(年482.4万円)
ボーナス(期末手当):577万円(令和2年6月)+560万円(令和2年12月)
これらの収入の他に国会議員として支給される各種手当も同様に支給され、政治資金パーティーや寄附からの収入もあります。
◆政治資金パーティー
◆寄附、献金
◆その他(出版や講演など)
◆政党からの助成金
国会議員の給与として月額201万円が支給されます。
俸給が201万円、それに地域手当が加算されて月収で241.2万円。
ボーナス(期末手当)が6月と12月に支給され、それらを全て合計すると総理大臣の年収総額はおおむね4000万円程度になります。
そこから「その他の収入」も加算すると、総理大臣の年間総収入は1億円を超えてきます。
※後援会など総理関係各所での収入も含む。
手取り年収
総理大臣も所得税や保険料など、給料から差し引かれる金額は一般人と差はありません。
一般人の年収4000万円と同様に、総理大臣の手取り年収も概ね2300万円程度になります。
ちなみに国会議員は国民年金と国民健康保険に加入しています。
※大臣などは条件により共済に入る場合があります。
総理大臣の退職金
在職年数に応じて総理大臣には退職金が支給されます。
※ただし、総理大臣を何年も続けられる人は少なく、大きな金額にはなりにくい。
※俸給月額201万円、在職4年の場合
201万円×0.6×4年+201万円×0.6×4年×6/100 = 退職金約511万円
4年の任期を務めた場合、約511万円が支給されます。
任期に応じた収入増はない
総理大臣を1年で辞めても、10年続けたとしても法律で定められた一定額が支給されるため、給与に変化はありません。
ただし、総理クラスともなると政治資金パーティーの売上や寄附の額などその他の収入が大きく増加するため、議員としての総収入は増加します。
辞めた後の給料
総理大臣としての給料が支給されるのは総理の任期中のみ。
そのため、総理大臣を辞任・退任した後は国会議員の年収と同じ金額になります。
総理大臣経験者だとしてもその後の給与に優遇処置はありません。
総理の年収は誰が決めるのか
総理大臣や大臣など政権要職の給与は「特別職職員の給与に関する法律」で定められています。
この法律は国会で審議・了承されたうえに定められました。
つまり、総理大臣の給料は過去に国会議員が自ら決定したということになります。
諸外国の首脳の年収
諸外国首脳の年収一覧です。
シンガポール首相:約1億9000万円
アメリカ大統領:約4400万円
カナダ首相:約3000万円
ドイツ首相:約3500万円
イギリス首相:約2000万円
フランス大統領:約2100万円
イタリア首相:約1400万円
中国国家主席:約250万円
韓国大統領:約1900万円
ブラジル大統領:約1300万円
インド首相:約350万円
南アフリカ大統領:約2500万円
先進国ほど高額になる傾向があり、その国の経済水準を反映している結果に。
中でも群を抜いているのはシンガポールで首相の年収は2億円近い数字になっています。
総理大臣の給与水準は高いのか低いのか
総理大臣の給与水準には様々な意見があります。
一般庶民と比べて総理の年収は高すぎる!
激務な国家のトップにふさわしい収入を!
※安すぎる
などあらゆる意見が散見されますが、国の舵を取る仕事内容に対して4000万円が高いとみるか、安いとみるかは判断の分かれるところなのかもしれません。
日本の首相が約4000万円だから、諸外国に比べて恵まれ過ぎでは?
と考える人も多いかと思いますが、給料とは別に使用できるお金があったり、退職後のリターンの大きい国があったりと「単純な年収の数字だけ」で一概に比較できるものではありません。
一例を挙げると、アメリカの大統領経験者であれば一度の講演で数千万円のギャランティが発生する事もあり、退職後の収入もかなりの水準が期待できます。
総理大臣になるには
総理大臣には国会議員しかなる事はできず、事実上、総理大臣になれるのは衆議院議員に限定されています。
通常、「政権与党の長」が総理大臣に指名されます。
2022年現在では、「自民党の総裁」岸田氏が総理大臣として職務を遂行しています。
総理の椅子に座るまで
まず衆議院議員に当選し、与党内での「トップ」になる必要があります。
歴戦の強者が出馬する衆議院選挙に当選することだけでも相当な努力と能力が求められますが、1回、2回の当選では新人扱いで相手にされることはありません。
総理を目指すならば最低でも5回以上の当選回数が必須で、選挙区内で強固な地盤を築き上げていないと与党内での地位は確立できません。
実際に歴代の総理大臣も軒並み5回以上の当選を経験しています。
また、直近8人の総理大臣経験者の内、実に5人が2世議員となっています。
地盤をそのまま受け継ぎ、当選回数を重ねやすい2世議員ほど党内での地位が築きやすく、より実力者になりやすいという事なのでしょう。
第100代 内閣総理大臣 岸田文雄(自民党) 当選回数10回 |
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第99代 内閣総理大臣 菅義偉(自民党) 当選回数8回 |
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第96代・97代・98代 内閣総理大臣 安倍晋三(自民党) 当選回数8回 |
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第95代 内閣総理大臣 野田佳彦(民主党) 当選回数7回 |
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第94代 内閣総理大臣 菅直人(民主党) 当選回数12回 |
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第93代 内閣総理大臣 鳩山由紀夫(民主党) 当選回数8回 |
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第92代 内閣総理大臣 麻生太郎(自民党) 当選回数12回 |
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第91代 内閣総理大臣 福田康夫(自民党) 当選回数7回 |
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第90代 内閣総理大臣 安倍晋三(自民党) |
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第89代 内閣総理大臣 小泉純一郎(自民党) 当選回数12回 |
歴代の総理経験者は党の代表クラスの重鎮ばかりです。
首相と総理大臣、大統領の違い
内閣総理大臣を指す呼び名に「首相」がありますが、実際にはこの2つの呼び方に意味の違いはありません。
首相
行政機関のトップ。
2021年現在で言えば、菅首相。
総理大臣
内閣総理大臣と他の国務大臣とで組織される国の行政権を担当する最高機関のトップ。
2021年現在で言えば、菅首相。
日本では行政機関のトップが総理大臣・首相であるため同じ意味になります。
大統領
大統領は国家元首や政府の長。
大統領制を採用している国では首相(行政の長)と大統領は同意にはなりません。
また、首相・総理大臣と大統領では権限の強さが異なり、行政機関に政策を実行するよう求める命令を議会の承認なしで出すことができるなど強大な権力を持っています。
簡単に言うと、日本であれば総理単独で政策の実行をすることは不可能ですが、大統領制であれば大統領の意思一つで政策を実行することができます。
仮にロックダウンを実行しようとした場合、、
日本であれば、議会の議決を経て実現が可能。※法改正が必要
アメリカの場合、大統領の意思だけで可能。
大統領制と日本の制度では、トップの権力に大きな差があります。
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