男女別の年収・収入格差データを掲載しています。
アメリカなど欧米諸国に比べると日本女性の社会的地位は低く、賃金も安くなる傾向が顕著です。
ただ、日本の女性の場合は出産や育児に重きを置く人生プランを求める人が多く、結果として数値としての賃金が低くなるのは仕方の無い部分もあります。
職業別、賃金カーブ、年代別など様々な観点からの情報を掲載していますが、結果としてはどのような観点からでも男性優位の状況は変わりません。
代表的な職業の男女別年収データ
2019年 | 男性 | 女性 | 男女間年収差 |
---|---|---|---|
全体 | 551万7400円 | 377万8200円 | 173万9200円 |
医師 | 1226万9400円 | 1016万3500円 | 210万5900円 |
歯科医師 | 652万3300円 | 472万9200円 | 179万4100円 |
獣医師 | 624万6300円 | 472万800円 | 152万5500円 |
薬剤師 | 600万6000円 | 535万6600円 | 64万9400円 |
看護師 | 496万800円 | 481万3600円 | 14万7200円 |
臨床検査技師 | 501万2500円 | 445万3300円 | 55万9200円 |
理学療法士 | 422万1800円 | 394万2700円 | 27万9100円 |
作業療法士 | 422万1800円 | 394万2700円 | 27万9100円 |
歯科衛生士 | 308万4400円 | 370万7400円 | 62万3000円 |
歯科技工士 | 417万6600円 | 314万100円 | 103万6500円 |
保育士(保母・保父) | 389万1600円 | 362万1300円 | 27万300円 |
幼稚園教諭 | 486万9500円 | 361万3000円 | 125万6500円 |
介護支援専門員(ケアマネージャー) | 424万500円 | 381万1100円 | 42万9400円 |
ホームヘルパー | 367万9600円 | 316万6000円 | 51万3600円 |
弁護士 | 729万9700円 | 726万4800円 | 3万4900円 |
公認会計士 | 766万8500円 | 509万2700円 | 257万5800円 |
税理士 | 766万8500円 | 509万2700円 | 257万5800円 |
社会保険労務士 | 514万7500円 | 434万300円 | 80万7200円 |
不動産鑑定士 | 754万5900円 | 0円 | 754万5900円 |
幼稚園教諭 | 486万9500円 | 361万3000円 | 125万6500円 |
高等学校教員 | 742万7800円 | 633万7300円 | 109万500円 |
大学教授 | 1117万2600円 | 1029万5500円 | 87万7100円 |
百貨店店員 | 383万2300円 | 295万2200円 | 88万100円 |
美容師 | 353万9700円 | 291万4900円 | 62万4800円 |
システム・エンジニア | 584万1600円 | 497万3100円 | 86万8500円 |
プログラマー | 442万3700円 | 366万3400円 | 76万300円 |
一級建築士 | 718万900円 | 607万5200円 | 110万5700円 |
2017年 賃金構造基本統計調査より代表的な職業の男女別年収を掲載しています。
これらのデータはあくまでも平均値であり、同年齢での完全な平均ではないため一概には比較はできませんが、どの職業においても男性の収入が女性を上回っています。
全体の数値で見ると、男性と女性では単純に約1.5倍の年収差があります。
男女別生涯年収・生涯賃金データ
男女別の生涯年収・生涯賃金データです。
※データは「ユースフル労働統計-労働統計加工指標集-2017」より。退職金は含まず。
※続けてひとつの企業に勤務し続けた場合。
年 | 中学卒 | 高校卒 | 高専・短大卒 | 大学・大学院卒 |
---|---|---|---|---|
2015年 | 1億8310万円 | 1億9760万円 | 2億600万円 | 2億6220万円 |
2014年 | 1億7830万円 | 1億9730万円 | 2億460万円 | 2億5890万円 |
2013年 | 1億7760万円 | 1億9300万円 | 2億0110万円 | 2億5420万円 |
年 | 中学卒 | 高校卒 | 高専・短大卒 | 大学・大学院卒 |
---|---|---|---|---|
2015年 | 1億1990万円 | 1億3080万円 | 1億6180万円 | 1億9890万円 |
2014年 | 1億1650万円 | 1億3050万円 | 1億6060万円 | 2億50万円 |
2013年 | 1億1420万円 | 1億2700万円 | 1億5740万円 | 1億9600万円 |
中学卒業から大学卒業まで最終学歴を問わず、男性の収入が大幅に高くなっています。
女性はおおむね男性の70%程度。
男女別賃金カーブ
2017年 | 男性 (収入割合※男性を100) |
女性 (収入割合※男性を100) |
男女間年収差 |
---|---|---|---|
19歳以下 | 260万9900円 | 226万6100円 (86%) |
34万3800円 |
20歳-24歳 | 331万4800円 | 297万200円 (89%) |
34万4600円 |
25歳-29歳 | 417万6900円 | 353万8100円 (84%) |
63万8800円 |
30歳-34歳 | 490万9000円 | 376万5500円 (76%) |
114万3500円 |
35歳-39歳 | 545万2900円 | 392万5800円 (71%) |
152万7100円 |
40歳-44歳 | 598万2400円 | 408万1000円 (68%) |
190万1400円 |
45歳-49歳 | 656万3100円 | 417万2900円 (63%) |
239万200円 |
50歳-54歳 | 701万4700円 | 417万200円 (59%) |
284万4500円 |
55歳-59歳 | 669万6300円 | 403万700円 (60%) |
266万5600円 |
60歳-64歳 | 442万800円 | 325万800円 (73%) |
117万円 |
※2017年賃金構造基本統計調査より。
男女別賃金カーブでは男性は年齢と共に上昇していく賃金体系が見て取れますが、女性は20代後半から400万円台前後でフラットに近いラインを形成しています。
特徴としては、男性は50代前半まで収入が上昇していきますが、女性は40代にピークを迎えた後は緩やかに下降線を描いていきます。
男性と女性の収入差は20代までは80%台と大きな差はありませんが、女性のキャリアリタイアが多くなる30代以降は70%以下に減少します。
最も男女差の大きくなる50代では女性は男性の6割程度の収入しか得ることはできません。
この男女間の格差については以下の要因による影響が高いと言われています。
□男性の方が総合職(将来の幹部候補)として高賃金で雇用されやすい傾向にある。
新卒時に総合職として採用されるのは圧倒的に男性が多くなっています。
特に日本企業ではその傾向が顕著です。
□女性は非正規での雇用が多い。また正社員であっても、結婚や出産を機に退職することが多い
育児が落ち着いた後に働き始めても、一度キャリアが分断されているため「正規採用」での採用が難しい事が多い。
□賃金が高くなる要素である「管理職」になる女性の割合が低い。
※内閣男女共同参画局より参照
女性管理職の割合は日本では、係長・課長・部長を合わせても10%程度。
約90%は男性が管理職を務めている計算になります。
欧米諸国では30%を超える国もあり、日本と世界の状況は大きく異なります。
ただ、日本の場合は仕事がハードになる管理職に「なりたくない」と考える女性も多く、一概に女性の社会進出の盛んな欧米諸国と比較はできないのが実情です。
役職につくほど高給になる傾向にあり、男性と女性の収入差が表われる大きな要因となっています。