
年収ガイドの人気コンテンツ「全国市区町村 所得(年収)ランキング 2015年」
市区町村向けの収入格差が一目でわかるデータとして、多くの読者に読んでいただいている。
全国1700以上のデータはもとより、都道府県別のデータも人気が高く都道府県内の格差を知る良いデータとなっているようである。
そして、今回はその中でも例年ランキング1位を記録し続けている「東京都港区」をピックアップして研究してみたいと思う。
東京都港区の平均年収

港区の平均年収は
2015年:1023万円
2014年:1266万円
2013年:901万円
※所得
という、異次元の数字となっている。
平均が1000万円を超えるのは世界の東京といえどもこの街だけで、他の追随を許さない圧倒的な収入水準。
少し古いデータになるが、2011年の日本の年収1000万円以上の割合は3.9%。
日本全国の平均が僅か4%程度なのに対して、港区ではおそらく半数以上が年収1000万円を超えているのではないだろうか。
もちろん、平均を大きく引き上げる超富裕層が原因という可能性も否定はできないが最低でも半数程度は間違いないだろう。
港区の家賃相場
住宅情報サイトの「ホームズ」によると
ワンルーム:13万円
1LDK:21万円
2LDK:30万円
3LDK:34万円
となっている。
ファミリー層が居住する3LDKともなると家賃だけで年間400万円を超えてしまう計算になるが、それを支払える年収となると年収1000万円以上に限定されるだろう。
もはや、一般人が住める街では無いという印象だ。
上場企業本社数
東京都港区は上場企業の本社数が最も多く、その総数は約400社。
上場企業の総数が約3500社であるから、上場企業の11.4%は港区に本社が存在する計算になる。
港区に限定した詳細なGDPは取得できなかったが、おそらく発展途上国であれば負けることはないと思われ、世界の中でも相当な経済力を持っている。
※東京都のGDPは国家換算した場合、世界ランキング16位。
港区の居住者層

港区の人口総数は24万8824人。※2016年11月
年齢 | 合計 | 男性 | 女性 |
---|---|---|---|
0歳~4歳 | 13,836 | 6,999 | 6,837 |
5歳~9歳 | 10,511 | 5,410 | 5,101 |
10歳~14歳 | 7,855 | 3,979 | 3,876 |
15歳~19歳 | 6,902 | 3,427 | 3,475 |
20歳~24歳 | 9,917 | 4,818 | 5,099 |
25歳~29歳 | 17,036 | 8,201 | 8,835 |
30歳~34歳 | 22,643 | 10,704 | 11,939 |
35歳~39歳 | 25,006 | 11,759 | 13,247 |
40歳~44歳 | 26,132 | 12,316 | 13,816 |
45歳~49歳 | 23,727 | 11,457 | 12,270 |
50歳~54歳 | 18,184 | 9,001 | 9,183 |
55歳~59歳 | 13,439 | 6,647 | 6,792 |
60歳~64歳 | 10,604 | 5,047 | 5,557 |
65歳~69歳 | 12,945 | 5,956 | 6,989 |
70歳~74歳 | 9,276 | 4,019 | 5,257 |
75歳~79歳 | 7,754 | 3,180 | 4,574 |
80歳~84歳 | 6,407 | 2,410 | 3,997 |
85歳~89歳 | 3,980 | 1,256 | 2,724 |
90歳~94歳 | 1,974 | 481 | 1,493 |
95歳~99歳 | 590 | 111 | 479 |
100歳以上 | 106 | 15 | 91 |
合計 | 24万8824人 | 11万7193人 | 13万1631人 |
年齢別人口構成でみると意外なことに港区では20代後半から40代がボリュームゾーンのようである。
高齢の富裕層が幅をきかしている印象があるが、実際には若い人が多いようだ。
一般的な人口構成データでは団塊世代付近が多くなるのだが、港区は大企業の若手社員、青年実業家が多く居住しているのだろうか。
10代と60代からの人口が大きく減少しているのは少子化の影響も考えられるが、これは単純に子供や定年した高齢者が住む街としては相応しくないという事なのかもしれない。
外国人登録者数もかなり多く2012年で2万人を超えている。
一般的に日本に滞在している外国人の場合、日本よりも経済水準の低い国から出稼ぎに来るケースが多いが、港区はグローバル企業が多いこと、各国の大使館が多く設置されていることから本国でもそれなりの地位にいた人材が多いと予想される。
最後に
港区の様々なデータからみえることは、街としての全てが上級仕様になっているということだ。
数多くの駐日大使館の存在、居並ぶ大企業の本社、乱立する高級マンションなど、他の地区とは明らかに異なる雰囲気がある。
日本トップの東京の中でも「港区」は特別なステーテスになっているというが、この街に住むには少なくとも日本人の4%以内の人間になる必要があるだろう。